夢を見たい

なにか言いたくなることが多くてこまっている。ボロボロの人生だが、人に毒づくくらいは生に未練があるらしい。上から目線でものを言える立場じゃないのに。本当は力がほしいのだろう。どこかで自分はまだ終わっていないと信じているから怒ったり見下したりして、惨めな自分から目をそらしたいと願うのだろう。

気がつくと、自分の心身が自由には動かなくなっている。あちこち軋みはじめ、舌も上手くまわらない。聞き上手とよく言われたのに、他人を受け入れる余裕がなくなってる。恥を晒していきていることに屈辱を感じる。耐え難い。ここから消えてしまい、何処か静かな場所で健康的な生活をおくりたい。病院でも刑務所でもいい。ゆがんだ自負心を、満たされぬ自己承認を、なんとかして鎮めてくれるものならなんでもいい。

信じるべきものが無いことに常に苦しみを感じている。快感を感じれなくなった自分にとって、自己満足は生きる理由には軽すぎる。尽くしたい、捧げたい。キャバクラやクラブで騙される客の気持ちが今ならわかる。精気の失せた中年男たちはかなわない幻想の中で死ぬことを望んでいるのである。自分の代わりにキラキラ輝く存在を応援することで支配したいのだ。バレバレだから見透かされて利用されて筋違いな怒りに身を投じる羽目になるのだ。

くそっ!