アンフレッシュな新人

社会生活というのをかなりのあいだサボっていたので、どうも会社の人間関係にコミットできない。同僚一人ひとりの行動原理はなんとなくわかってきた。だが、全面的に共感できる人はあまりいない。多少、仲のいい人はいるが、体力がないせいで仕事後に飲みに行くこともできない。すこしずつ、責任が重くなっていっていて、それにしたがって体調不良が頻発するようになっている。たいして仕事量が多いわけでもないのに、ぐったりしているのはなにか普通の社会人に対して失礼な気がする。かといって、普通のひとのように、9時まで働いて、なおかつ飲みに行くなどという体力がない。抑え気味に働いていても、仕事終わったらぐったりしてしまい、土日に出来ることといったらアニメとネットくらいである。それも、書き込んだりとかは怖くてあまりできず、ただ匿名掲示板の流れをじっとみつめている。

非生産的だ。僕は怖いのである。自分がダメであることがばれるんじゃないか、糾弾されるんじゃないか。少しでも自分を出したら、その部分がたたかれるんじゃないか。あとで何か言われるんじゃないか。弱みを出してはいけない。ぼろぼろにされる。けれども、つよがれるほどの強さが無い。ほんとうは愚痴りたい。弱みを受け止めてほしい。けれどもそれこそ甘えであるし、身勝手な依存願望だ。僕が逆の立場だったら、受け止め切れないと突き放さざるをえないだろう。だから、誰にもそれを求めることは出来ない。ただ、独りであることの悲しみを紛らわすために、薬を飲み、流れていく文字列を追っかけている。薬を飲んでいるし、後がきつくなるから酒は飲まない。ただ、全てが物悲しい。

やるべきことはある。スキルを身につけるための自助努力。でも、それを支えてくれる環境が無い。すると、どうしてもおざなりになる。成長よりも心の救いを求めてしまう。不安の根本を取り除かねばならないのに、非生産的な時間の使い方をしている。緩やかな自殺行為だ。年を取れば、さらにつらくなる。僕みたいな世渡りベタは、少しでも技を磨かねばならないのに、気晴らしにもならないネットサーフィンに、救済があるんじゃないかと思い込もうとしている。あまりにもばかげていて、あまりにも悲しい。